Next: , Previous: , Up: Emacsのディスプレー表示   [Contents][Index]


40.18 埋め込みネイティブウィジェット

必要なサポートライブラリーつきでEmacsがビルドされていて、かつグラフィカル端末上で実行されていれば、Emacsバッファー内にGTK+ WebKitウィジェットのようなネイティブウィジェットを表示することができます。Emacsが埋め込みウィジェットを表示可能かテストするには、xwidget-internal機能が利用可能かどうかをチェックします(名前つき機能を参照)。

Emacsバッファー内に埋め込みウィジェットを表示するためには、最初にxwidgetオブジェクトを作成して、テキストプロパティまたはオーバーレイプロパティdisplay内のディスプレイ仕様としてそのオブジェクトを使用します(displayプロパティを参照)。

Function: make-xwidget type title width height arguments &optional buffer

これはxwidgetオブジェクトを作成してリターンする。bufferが省略かnilの場合のデフォルトはカレントバッファー。bufferが存在しないバッファーの名前を指定する場合には作成する。typeはxwidgetコンポーネントを識別するもので以下のいずれかが可能:

webkit

WebKitコンポーネント。

widthheightはウィジェットのサイズをピクセル単位で指定、titleはウィジェットのタイトルを文字列によって指定する。

Function: xwidgetp object

この関数はobjectがxwidgetならt、それ以外はnilをリターンする。

Function: xwidget-plist xwidget

この関数はxwidgetのプロパティリストをリターンする。

Function: set-xwidget-plist xwidget plist

この関数はplistで与えられた新たなプロパティリストでxwidgetのプロパティリストを置き換える。

Function: xwidget-buffer xwidget

この関数はxwidgetのバッファーをリターンする。

Function: get-buffer-xwidgets buffer

この関数はbufferに関連付けられたxwidgetオブジェクトのリストをリターンする。bufferはバッファーオブジェクトか既存のバッファー名(文字列)を指定できる。bufferにxwidgetが含まれなければ値はnil

Function: xwidget-webkit-goto-uri xwidget uri

この関数は与えられたxwidget内で指定したuriをブラウズ(browse: 閲覧)する。uriはファイルかURLを指定する文字列。

Function: xwidget-webkit-execute-script xwidget script

この関数はxwidgetで指定されるブラウザウィジェットに、scriptで指定するJavaScriptを実行させる。

Function: xwidget-webkit-execute-script-rv xwidget script &optional default

この関数はxwidget-webkit-execute-scriptと同様に指定したscriptを実行するが、スクリプトのリターン値も文字列としてリターンする。この関数はscriptが値をリターンしなければdefaultdefaultが省略されたらnilをリターンする。

Function: xwidget-webkit-get-title xwidget

この関数はxwidgetのタイトルを文字列としてリターンする。

Function: xwidget-resize xwidget width height

この関数は指定したxwidgetwidthxheightのサイズ(ピクセル単位)にリサイズする。

Function: xwidget-size-request xwidget

この関数はxwidgetのサイズを(width height)という形式のリストでリターンする。単位はピクセル。

Function: xwidget-info xwidget

この関数は[type title width height]という形式のベクターでxwidgetの属性をリターンする。属性は通常はxwidgetの作成時にmake-xwidgetで決定される。

Function: set-xwidget-query-on-exit-flag xwidget flag

この関数はEmacsがxwidgetに関連付けられたバッファーのexitやkillの前にユーザーに確認を求めるようにアレンジすることを可能にする。flagが非nilならEmacsはユーザーに確認を求めて、それ以外なら確認を求めない。

Function: xwidget-query-on-exit-flag xwidget

この関数はxwidgetのquery-on-exitフラグのカレントセッティングをtnilのいずれかでリターンする。