同じコマンドを使用するものの有効条件が異なるメニューアイテムを作成できれば便利な場合が時折あります。Emacsでこれを行う最善の方法は拡張メニューアイテム(extended
menu
item)です。この機能が存在する以前にはエイリアスコマンドを定義して、それらをメニューアイテムで使用することによってこれを行っていました。以下はread-only-mode
にたいして2つのエイリアスを作成して、それらに異なる有効条件を与える例です:
(defalias 'make-read-only 'read-only-mode) (put 'make-read-only 'menu-enable '(not buffer-read-only)) (defalias 'make-writable 'read-only-mode) (put 'make-writable 'menu-enable 'buffer-read-only)
メニュー内でエイリアスを使用するときには、エイリアスではなく実際のコマンド名にたいする等価なキーバインディングを表示する方が便利な場合が多々あります(エイリアスは通常はメニュー自身を除いてキーバインディングをもたない)。これを要求するにはエイリアスシンボルのmenu-alias
プロパティに非nil
を与えます。したがって、
(put 'make-read-only 'menu-alias t) (put 'make-writable 'menu-alias t)
はmake-read-only
とmake-writable
にたいするメニューアイテムにread-only-mode
のキーバインディングを表示します。