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28.1 バッファーの基礎

バッファー(buffer)とは編集されるテキストを含むLispオブジェクトのことです。バッファーはvisitされるファイルのコンテンツを保持するために使用されます。しかしファイルをvisitしないバッファーも存在します。一度に複数のバッファーが存在するかもしれませんが、カレントバッファー(current buffer)に指定できるのは常に1つのバッファーだけです。ほとんどの編集コマンドはカレントバッファーのコンテンツにたいして作用します。カレントバッファーを含むすべてのバッファーは、いずれかのウィンドウ内に表示されるときもあるし、表示されない場合もあります。

Emacs編集におけるバッファーとは個別に名前をもち、編集可能なテキストを保持するオブジェクトです。Lispプログラムにおけるバッファーはスペシャルデータ型として表されます。バッファーのコンテンツを拡張可能な文字列と考えることができます。挿入と削除はバッファー内の任意の箇所で発生し得ます。テキストを参照してください。

Lispのバッファーオブジェクトは多くの情報要素を含んでいます。これらの情報のいくつかは変数を通じてプログラマーが直接アクセスできるのにたいして、その他の情報は特殊な目的のための関数を通じてのみアクセスすることができます。たとえばvisitされているファイルの名前は変数を通じて直接アクセスできますが、ポイント値はプリミティブ関数からのみアクセスできます。

直接アクセス可能なバッファー固有の情報は、バッファーローカル(buffer-local)な変数バインディング内に格納されます。これは特定のバッファー内だけで効力のある変数値のことです。この機能により、それぞれのバッファーは特定の変数の値をオーバーライドすることができます。ほとんどのメジャーモードはこの方法でfill-columncomment-columnのような変数をオーバーライドしています。バッファーローカルな変数、およびそれらに関連する関数についての詳細はバッファーローカル変数を参照してください。

バッファーからファイルをvisitする関数および変数についてはファイルのvisitバッファーの保存を参照してください。ウィンドウ内へのバッファー表示に関連する関数および変数についてはバッファーとウィンドウを参照してください。

Function: bufferp object

この関数はobjectがバッファーならt、それ以外はnilをリターンする。

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