initファイル(initファイルを参照)の内部でinitial-frame-alist
をセットすることにより、フレームの初期スタートアップにパラメーターを指定できます。
この変数の値は初期フレーム作成時に使用されるパラメーター値のalist。以降のフレームを変更することなく初期フレームの外見を指定するためにこの変数を使用できる。要素はそれぞれ以下の形式をもつ:
(parameter . value)
Emacsはinitファイル読み取り前に初期フレームを作成する。Emacsはこのファイル読み取り後にinitial-frame-alist
をチェックして、変更する値に含まれるパラメーターのセッティングを作成済みの初期フレームに適用する。
これらのセッティングがフレームのジオメトリーと外見に影響する場合には、間違った外見のフレームを目にした後に、指定した外見に変更される様を目にするだろう。これが煩わしければ、Xリソースで同じジオメトリーと外見を指定できる。これらはフレーム作成前に効果をもつ。X Resources in The GNU Emacs Manualを参照のこと。
Xリソースセッティングは、通常はすべてのフレームに適用される。初期フレームのためにあるXリソースを単独で指定して、それ以降のフレームには適用したくなければ、次の方法によりこれを達成できる。それ以降のフレームにたいするXリソースをオーバーライドするためにdefault-frame-alist
内でパラメーターを指定してから、それらが初期フレームに影響するのを防ぐためにinitial-frame-alist
内の同じパラメーターにたいしてXリソースにマッチする値を指定すればよい。
これらのパラメーターに(minibuffer
.
nil)
が含まれていれば、それは初期フレームがミニバッファーをもつべきではないことを示しています。この場合には、Emacsは同じようにミニバッファーonlyフレーム(minibuffer-only
frame)を個別に作成します。
この変数の値は、初期ミニバッファーonlyフレーム(
initial-frame-alist
がミニバッファーのないフレームを指定する場合にEmacsが作成するミニバッファーonlyフレーム)を作成時に使用されるパラメーター値のalist。
これはすべてのEmacsフレーム(最初のフレームとそれ以降のフレーム)にたいしてフレームパラメーターのデフォルト値を指定するalist。Xウィンドウシステム使用時には、大抵はXリソースで同じ結果を得られる。
この変数のセットは既存フレームに影響しない。さらに別フレームにバッファーを表示する関数は、自身のパラメーターを提供することによりデフォルトパラメーターをオーバーライドできる。
フレームの外見を指定するコマンドラインオプションとともにEmacsを呼び出すと、これらのオプションはinitial-frame-alist
かdefault-frame-alist
のいずれかに要素を追加することにより効果を発揮します。‘--geometry’や‘--maximized’のような初期フレームだけに影響するオプションはinitial-frame-alist
、その他のオプションはdefault-frame-alist
に要素を追加します。Command Line Arguments for Emacs Invocation in The GNU
Emacs Manualを参照してください。