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28.11 Raising and Lowering Frames

ほとんどのウィンドウシステムは、デスクトップというメタファー(metaphor: 比喩的概念)を使用します。このメタファーの一部は、システムレベルのウィンドウ(Emacsではフレーム)が、スクリーン表面に向かって、概念的3次元の垂直方向に積まれていくというアイデアです。2つが重なる箇所では、より高い一方が、より低い一方を覆い隠します。関数raise-frameおよびlower-frameを使用して、フレームを前面に移動(raise: より高い位置へ上げる)したり背面に移動(lower: より低い位置へ移動)したりすることができます。

Command: raise-frame &optional frame

この関数は、フレームframe(デフォルトは選択されたフレーム)を前面に移動する。frameが不可視もしくはアイコン化されている場合は、それを可視にする。

Command: lower-frame &optional frame

この関数は、フレームframe(デフォルトは選択されたフレーム)を背面に移動する。

User Option: minibuffer-auto-raise

これが非nilなら、ミニバッファーをアクティブにすることにより、ミニバッファーウィンドウのあるフレームが前面に移動される。

ウィンドウシステム上では、フレームパラメーターを使用して、(フレーム選択時に)auto-raising、(フレーム選択解除時に)auto-loweringを有効にできます。Management Parametersを参照してください。

フレームを前面または背面に移動するという概念は、テキスト端末のフレームにも適用できます。各テキスト端末上で、一度に表示されるのは、常に最前面のフレームだけです。

Function: tty-top-frame terminal

この関数は、terminal上の最前面のフレームをリターンする。terminalは端末オブジェクト、フレーム(そのフレームの端末を意味する)、またはnil(選択されたフレームの端末を意味する)であること。これがテキスト端末を参照しなければ、リターン値はnilとなる。