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28 Frames

フレーム(frame)とは、1つ以上のEmacsウィンドウを含むスクリーンオブジェクトです(Windowsを参照)。これは、グラフィカル環境では“ウィンドウ”と呼ばれる類のオブジェクトです。しかし、Emacsはこの単語を異なる方法で使用しているので、ここではそれを“ウィンドウ”と呼ぶことはできません。Emacs Lispにおいてフレームオブジェクト(frame object)とは、スクリーン上のフレームを表すLispオブジェクトです。Frame Typeを参照してください。

フレームには最初、1つのメインウィンドウおよび/またはミニバッファーウィンドウが含まれます。メインウィンドウは、より小さいウィンドウに垂直、または水平に分割することができます。Splitting Windowsを参照してください。

端末(terminal)とは、1つ以上のEmacsフレームを表示する能力のあるデバイスのことです。Emacs Lispにおいて、端末オブジェクト(terminal object)とは端末を表すLispオブジェクトです。Terminal Typeを参照してください。

端末にはテキスト端末(text terminals)グラフィカル端末(graphical terminals)という、2つのクラスがあります。テキスト端末はグラフィック能力をもたないディスプレイで、xtermやその他の端末エミュレーターが含まれます。テキスト端末上では、それぞれのEmacsフレームは、その端末のスクリーン全体を占有します。たとえ追加のフレームを作成してそれらを切り替えることができたとしても、端末が表示するのは一度に1つのフレームだけです。一方でグラフィカル端末は、X Window Systemのようなグラフィカルディスプレイシステムにより管理されています。これにより、Emacsは同一ディスプレイ上に複数のフレームを同時に表示することができます。

GNUおよびUnix systemsシステムでは、単一のEmacsセッション内で、そのEmacsがテキスト端末とグラフィカル端末のいずれで開始されたかに関わらず、任意の利用可能な端末上で、追加のフレームを作成することができます。Emacsは、グラフィカル端末とテキスト端末の両方を、同時に表示することができます。 これはたとえば、リモート地から同じセッションに接続する際などに便利でしょう。Multiple Terminalsを参照してください。

Function: framep object

この述語(predicate)は、objectがフレームなら非nil、それ以外はnilをリターンする。フレームにたいしては、フレームが使用するディスプレイの種類の値となる:

t

そのフレームはテキスト端末上で表示されている。

x

そのフレームはXグラフィカル端末上で表示されている。

w32

そのフレームはMS-Windowsグラフィカル端末上で表示されている。

ns

そのフレームはGNUStepまたはMacintosh Cocoaグラフィカル端末上で表示されている。

pc

そのフレームはMS-DOS端末上で表示されている。

Function: frame-terminal &optional frame

この関数は、frameを表示する端末オブジェクトをリターンする。framenilまたは未指定の場合のデフォルトは、選択されたフレームである。

Function: terminal-live-p object

この述語は、objectが生きた(削除されていない)端末なら非nil、それ以外はnilをリターンする。生きた端末にたいしては、リターン値はその端末上で表示されているフレームの種類を示す。可能な値は、上述のframepと同様。


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