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30.18 Diredでのイメージとサムネイルの閲覧

Image-Diredはイメージファイルをブラウズする機能です。これはイメージファイルにたいして、Emacs内または外部ビューアーを用いたサムネイルまたはフルサイズでの閲覧を提供します。これはEmacsバッファー内でイメージファイルをvisitするImageモードとは異なります(イメージファイルのvisitを参照)。

Image-Diredに入るには、Diredバッファーで見たいイメージファイルを、通常のようにmを使ってマークします。それからC-t d (image-dired-display-thumbs)とタイプします。これはマークしたファイルに対応するimage-diredのバッファーを作成して切り替えます。

M-x image-diredとタイプすることにより、直接Image-Diredに入ることもできます。これはディレクトリーの入力を求めるので、イメージファイルがあるディレクトリーを指定します。これによりそのディレクトリーにある、すべてのイメージファイルのサムネイルが作成され、それらはthumbnailバッファーに表示されます。サムネイルはバックグラウンドで生成されて利用可能になるとロードされます。このコマンドはイメージファイルの数がimage-dired-show-all-from-dir-max-filesを超えると確認を求めます。

thumbnailバッファーにポイントがある状態でRET (image-dired-display-thumbnail-original-image)をタイプすれば、別ウィンドウにサイズ調整されたバージョンを表示できます。これにより、ウィンドウに合わせてイメージのサイズが調整されます。バッファー移動には矢印キーを使います。簡単にブラウジングするために、SPC (image-dired-display-next-thumbnail-original) を使用して次のイメージを表示できます。DEL (image-dired-display-previous-thumbnail-original) とタイプすると前のサムネイルに戻り、それがかわりに表示されます。

RETを押す前にプレフィックス引数(C-u)を与えればイメージを元のサイズで閲覧、C-RET (image-dired-thumbnail-display-external)とタイプすると、イメージを外部ビューアーで表示します。これは最初にimage-dired-external-viewerを設定しなければなりません。

Image-Diredを通じて、イメージを削除することもできます。d (image-dired-flag-thumb-original-file)とタイプすると、Diredバッファーでそのイメージに削除のフラグをつけます。thumbnailバッファーでC-d (image-dired-delete-char)とタイプすることにより、サムネイルイメージを削除することもできます。

さらに上級の機能として、イメージタグ(image tags)があります。これはイメージをカテゴリー分けするために使用されるメタデータです。このタグは、image-dired-db-fileにより設定されるプレーンテキストファイルに格納されます。

イメージファイルにタグ付けするには、それらをdiredバッファーでマークして(thumbnailバッファーでmをタイプして、Diredのファイルをマークすることもできます)、C-t t (image-dired-tag-files)とタイプします。このコマンドはミニバッファーでタグ名読み取ります。特定のタグをもつファイルをマークするには、C-t f (image-dired-mark-tagged-files)とタイプします。特定のタグをもつイメージファイルをマークした後は、C-t dを使ってそれらを閲覧することができます。

thumbnailバッファーから直接ファイルにタグ付けするにはt tとタイプし、タグを削除するにはt rとタイプします。各ファイルにたいして、“コメント”と呼ばれる特別なタグがあります(コメントは他のタグと正確に同じ意味でのタグではありません。コメントは若干異なる扱いをされるからです)。コメントタグは、イメージについてのコメントや説明を入力するのに使用されます。thumbnailバッファーでコメントするには、cとタイプします。これはコメントの入力を求めます。Diredからコメントを追加するには、C-t c (image-dired-dired-comment-files)とタイプしてください。

image-dired-thumb-visible-marksが非nil (デフォルト)なら、DiredでマークしたファイルはImage-Diredでもマークされます。

Image-Diredは、シンプルなイメージ操作も提供します。thumbnailバッファーでLとタイプすると、オリジナルのイメージを反時計回りに90度ローテートし、Rで時計回りにローテートします。このローテーションは損失がなく、jpegtranと呼ばれる外部ユーティリティーを使用し、これは最初にインストールする必要があります。