visitしているファイルを、バージョンコントロールに登録します。
コマンドC-x v i
(vc-register
)は、カレントVCファイルセットの各ファイルを、バージョンコントロールの配下に置きます。これは登録されていないVCファイルセットにたいして、C-x
v vが行う動作と基本的に同じですが、VCファイルセットがすでに登録されているとき(バージョンコントロール下での基本的な編集を参照してください)、C-x v vは他の操作を処理しますが、C-x v
iはエラーをシグナルする、という点が異なります。
ファイルを登録するために、Emacsはバージョンコントロールシステムを選択しなければなりません。複数ファイルのVCファイルセットにたいしては、VC
Directoryバッファーが使用するシステムを指定します(VC Directoryモードを参照してください)。VCファイルセットのファイルが1つで、そのファイルのディレクトリーがすでにバージョンコントロールシステムに登録されたファイルを含むか、そのディレクトリーがバージョンコントロールシステムにより制御される作業ツリーの一部の場合、Emacsはそのシステムを選択します。複数のバージョンコントロールシステムが当てはまる場合、Emacsは変数
vc-handled-backends
に最初に表れるシステムを使用します(VCのカスタマイズを参照)。
Emacsがファイルを登録するバージョンコントロールシステムを見つけられなかった場合、レポジトリタイプの入力を求め、新しいレポジトリを作成して、そのレポジトリにファイルを登録します。
ほとんどのバージョンコントロールシステムではC-x v iやC-x v vによってファイルを登録することでファイルが作業ツリーに追加されますが、コミットは行われません(レポジトリには追加されない)。そのようなファイルはVC Directoryバッファーではaddedというラベルがつき、そのようなファイルをvisitしているバッファーのモードラインには‘@@’というリビジョンIDが表示されます。そのレポジトリにおいて登録の効果を有効にするには、新たに追加したファイルをコミットしなければなりません(バージョンコントロール下での基本的な編集を参照)。ファイルの追加と編集は、VCSが関知するものについては両方とも単一のコミットに含められます。
ロックベースのバージョンコントロールシステム(バージョンコントロールにおけるマージベースとロックベースを参照してください)では、ファイルの登録により、ファイルはロックされていない読み取り専用の状態に留まります。ファイルをチェックアウトして編集を開始するには、C-x v vとタイプします。