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9.2 msgconvプログラムの呼び出し

msgconv [option] [inputfile]

msgconvは、ある翻訳カタログを別の文字エンコーディングに変換するプログラムです。

9.2.1 入力ファイルの位置

inputfile

入力となるPOファイルです。

-D directory
--directory=directory

ディレクトリーのリストにdirectoryを追加します。このディレクトリーのリストよりソースファイルを検索します。しかし.poファイルが出力されるのは、カレントディレクトリーです。

inputfileが指定されていないか、‘-’が指定された場合は、標準入力から読み込みます。

9.2.2 出力ファイルの位置

-o file
--output-file=file

指定されたファイルに出力を書き込みます。

出力ファイルが指定されていない、または‘-’が指定された場合、結果は標準出力に出力されます。

9.2.3 変換する対象

-t
--to-code=name

出力のエンコーディングを指定します。

デフォルトのエンコーディングは、現在のロケールのエンコーディングです。

9.2.4 入力ファイルの構文

-P
--properties-input

入力ファイルがPOファイルの構文ではなく、Javaの.propertiesの構文にのっとったJava ResourceBundleファイルだとみなします。

--stringtable-input

入力ファイルがPOファイルの構文ではなく、NeXTstep/GNUstepのlocalized resourceの.stringsの構文にのっとったファイルだとみなします。

9.2.5 出力の詳細

--color
--color=when

色や色以外のテキスト属性を使うか、いつ使うかを指定します。詳細はThe --color optionを参照してください。

--style=style_file

--colorにたいしてCSS style ruleファイルを使うかを指定します。詳細はThe --style optionを参照してください。

--force-po

メッセージが何も含まれていない場合でも、常に出力ファイルに書き込みます。

-i
--indent

インデントされた形式で.poファイルを書き込みます。

--no-location

#: filename:line’という行を書き込みません。

--add-location

#: filename:line’という行を生成します(デフォルト)。

--strict

Uniforumに厳密に準拠したPOファイルを出力します。このUniforum形式はGNUの拡張をサポートしないため避けたほうがよいでしょう。

-p
--properties-output

Javaの.propertiesの書式で、Java ResourceBundleを出力します。このファイル形式はplural formをサポートせず、陳腐化したメッセージを暗黙で除去することに注意してください。

--stringtable-output

.stringsの書式で、NeXTstep/GNUstepのローカライズされたリソースファイルを出力します。このファイル形式はplural formをサポートしないことに注意してください。

-w number
--width=number

出力ページの幅をセットします。これにより出力ファイル中の長い文字列が指定した幅(例:スクリーンの列数)に収まるように、各行の長さがnumber以下のような複数の行に分割されます。

--no-wrap

長いメッセージ行を分割しません。出力ページの幅を超えるようなメッセージ行も、複数行に分割されません。出力ページの幅を超えるファイル参照行だけが分割されます。

-s
--sort-output

ソートされた出力を生成します。このオプションを使用することにより翻訳者が、メッセージがどのようなコンテキストで使用されるかを理解するのが、困難になることに注意してください。

-F
--sort-by-file

ファイルの場所により出力をソートします。

9.2.6 情報的な出力

-h
--help

このヘルプを表示して終了します。

-V
--version

バージョン情報を表示して終了します。