7 Hash Tables

ハッシュテーブル(hash table)は、非常に高速なルックアップテーブルの一種で、キーを対応する値にマップするという点では、alist(Association Listsを参照してください)に似ています。ハッシュテーブルは、以下の点でalistと異なります:

• ハッシュテーブルでのルックアップ(lookup: 照合)は、巨大なテーブルにたいして非常に高速です — 実際のところ、ルックアップに必要な時間は、そのテーブルにいくつの要素が格納されているかとは、基本的に無関係です。ハッシュテーブルには多少の一定なオーバーヘッドがあるので、小さいテーブル(数十の要素)では、alistのほうが高速でしょう。
• ハッシュテーブル内の対応には、特定の順序はありません。
• 2つのalistが共通の末尾(tail)を共有する方法のように、2つのハッシュテーブル間で構造を共有する方法はありません。

Emacs Lispは、それらを処理する一連の関数とともに、一般的な用途のハッシュテーブルデータ型を提供します。ハッシュテーブルは特別なプリント表現をもち、それは‘#s’と、その後にハッシュテーブルのプロパティーと内容お指定するリストが続きます。Creating Hashを参照してください。(用語“ハッシュ表記(hash notation)”は、プリント表現の最初に‘#’を使用する、入力構文をもたないオブジェクトのことを指し、これは用語“ハッシュテーブル(hash table)”にたいしては使用されません。Printed Representationを参照してください。)

obarray(オブジェクト配列)もハッシュテーブルの一種ですが、これらは異なる型のオブジェクトで、intern(インターン)されたシンボルを記録するためだけに使用されます(Creating Symbolsを参照してください)。