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6.2 ヘッダーエントリーを入力する

新規作成したときに初期値として入力されている、"SOME DESCRIPTIVE TITLE"、"YEAR"、および"FIRST AUTHOR <EMAIL@ADDRESS>、YEAR"などのコメントは、意味のある情報に書き換えるべきです。これはテキストエディターにより行うこともできますが、Emacsを使っていれば(拡張子を識別して)自動的にPOモードに切り替わります。これはM-x fundamental-modeと入力して無効にすることができます。

ヘッダーのエントリーの変更も、POモードで行うことができます。Emacsで、M-x po-mode RETと入力して、さらにRETを押すと、エントリーの編集が開始できるので、以下のフィールドに入力してください。

Project-Id-Version

パッケージの名前とバージョンです。xgettextにより入力されていない場合は入力してください。

Report-Msgid-Bugs-To

これはxgettextによってすでに入力されています。未翻訳の文字列に関するバグを報告するための、電子メールアドレスかURLが含まれています:

POT-Creation-Date

これはxgettextによってすでに入力されています。

PO-Revision-Date

これはPOファイルのためのエディターが、ファイルを保存するときに入力される項目なので、あなたは入力する必要はありません。

Last-Translator

名前と電子メールアドレス(ダブルクォーテーションなし)を入力してください。

Language-Team

言語の英語名と、あなたが所属するlanguage teamの電子メールアドレスか、ホームページのURLを入力してください。

重複して作業するの防ぐためだけではなく、言語に関する難しい問題を調整するためにも、翻訳を開始する前にtranslation teamに連絡することをお勧めします。

フリーな翻訳プロジェクトでは、それぞれの翻訳チームが、チーム自身のメーリングリストを持っています。チームの最新のメーリングリスト一覧は、Free Translation Projectのホームページ(http://translationproject.org/) の"Teams"という場所にあります。

Language

あなたの言語の言語コードを入力してください。以下の3つの形式のいずれかになります:

ll_CC’の命名規則は、システムがGNU libcにもとづいてlocale名を決定する方法でもありますが、重要な違いが3つあります。

そのため、あなたのlocale名が‘de_DE.UTF-8’の場合、POファイルのlanguage specificationは‘de’だけになります。

Content-Type

CHARSET’を、あなたのlocaleのlanguageで使用するcharacter encodingかUTF-8で置き換えてください。この項目は、msgmergemsgfmtの正しい動作のために必要です。同様にlocaleのcharacter encodingが、あなたのものとは異なるユーザーにとっても必要です(Charset conversionを参照してください)。

localeのcharacter encodingは、シェルのコマンド‘locale charmap’を実行して得ることができます。このコマンドの結果が‘C’や‘ANSI_X3.4-1968’の場合のcharacter encodingは‘ASCII’(=‘US-ASCII’) となり、これはあなたのlocaleが正しく設定されていないことを意味します。そのような場合は、あなたの属するtranslation teamに、どのcharset を使用すればよいのか尋ねてください。‘ASCII’は、Latin 以外の language には適用できません。

POファイルは、オペレーティングシステムの高度なインターナショナリゼーションの利便性に依存せずに可搬性を持たなければならないため、使用できるcharacter encodingsは GNU libcと GNU libiconvでサポートされるものに限定されています。使用できるcharacter encodingはASCIIISO-8859-1ISO-8859-2ISO-8859-3ISO-8859-4ISO-8859-5ISO-8859-6ISO-8859-7ISO-8859-8ISO-8859-9ISO-8859-13ISO-8859-14ISO-8859-15KOI8-RKOI8-UKOI8-TCP850CP866CP874CP932CP949CP950CP1250CP1251CP1252CP1253CP1254CP1255CP1256CP1257GB2312EUC-JPEUC-KREUC-TWBIG5BIG5-HKSCSGBKGB18030SHIFT_JISJOHABTIS-620VISCIIGEORGIAN-PSUTF-8です。

GNUシステムでは、対応する言語にたいして以下のエンコーディングが頻繁に使用されます。

あなたの言語の翻訳に、その言語の1重引用符か2重引用符が使用されており、そのlocaleのencodingが ISO-8859-* のいずれかの場合は、POファイルはlocaleのencodingではなくUTF-8 encodingで作成するのが最善です。これはUTF-8では、ISO-8859-*が持っていない実際の引用文字(1重引用符はU+2018とU+2019、2重引用符はU+201CとU+201D)が表現可能だからです。UTF-8のlocale のユーザーは実際の引用符文字列を見ることができますが、ISO-8859-*のlocaleでは垂直方向のアポストロフィーと垂直方向のダブルクォーテーションが(文字セットの変換により)代用で表示されます。

X11でこれらの引用文字を入力するために、xmodmapプログラムでキーボードのマッピングを使用することができます。この場合、X11 での引用文字の名前は"leftsinglequotemark"、"rightsinglequotemark"、"leftdoublequotemark"、"rightdoublequotemark"、"singlelowquotemark"、"doublelowquotemark"になります。

UTF-8 encodingは、新しいバージョンのGNU Emacsでだけサポートされていることに注意してください。たとえばEmacs 20 with Mule-UCSやEmacs 21ではUTF-8 encodingがサポートされていますが、2001年1月時点のXEmacsではサポートされていません。

文字のエンコーディング名は、大文字または小文字で記述することができますが、通常は大文字が好まれます。

Content-Transfer-Encoding

8bitにセットしてください。

Plural-Forms

このフィールドはオプションで、POファイルにplural formがあるときだけ必要です。これは‘msgid_plural’というキーワードを検索すればわかります。plural formのフィールドの書式についてはPlural formsTranslating plural formsを参照してください。


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