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15.5.2.3 gettextプログラムの呼び出し

gettext [option] [[textdomain] msgid]
gettext [option] -s [msgid]...

gettextは、母国語に翻訳されたテキストメッセージを表示するプログラムです。

Arguments

-d textdomain
--domain=textdomain

textdomainから、翻訳されたメッセージを取得します。textdomainは通常、パッケージか、プログラムやプログラムのモジュールと一致します。

-e

いくつかのエスケープシーケンスの展開を可能にします。これはechoプログラムややシェルのビルトインコマンドにたいする互換のためのオプションです。対象となるエスケープシーケンスは‘\a’、‘\b’、‘\c’、‘\f’、‘\n’、‘\r’、‘\t’、‘\v’、‘\\’、および‘\’と、その後の3桁以内の8進数です(これらはSystem Vの‘echo’と同様に処理されます)。

-E

このオプションは‘echo’プログラムとシェルのビルトインコマンドとの互換性のためだけのもので、何の効果も及ぼしません。

-h
--help

このヘルプを表示して終了します。

-n

行末の改行を抑止します。デフォルトでは、gettextは出力に改行を付与します。

-V
--version

バージョン情報を表示して終了します。

[textdomain] msgid

textdomainから、msgidに対応する翻訳されたメッセージを取得します。

パラメーターtextdomainを指定しなかった場合、環境変数TEXTDOMAINによりdomainが決定されます。メッセージカタログが標準のディレクトリーで見つからなかった場合には、環境変数TEXTDOMAINDIRで他の場所を指定できます。

-sオプションを使うと、プログラムは‘echo’コマンドのように振る舞います。しかし、このプログラムは引数を単に標準出力にコピーするのではなく、選択されたカタログにメッセージが見つかった場合は翻訳されたメッセージを出力します。

注意: xgettextgettext呼び出しで1つだけ引数を指定した形式(オプションを指定せず、環境変数から暗黙にtextdomainを取得する形式)だけをサポートします。