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スペシャルフォーム(special form)は特別だとマークされた基本関数で、その引数のすべては評価されません。もっともスペシャルなフォームは、制御構造の定義や、変数バインディングの処理など、関数ではできないことを行ないます。
スペシャルフォームはそれぞれ、どの引数が評価されて、どの引数が評価されないかについて、独自のルールをもちます。特定の引数が評価されるかどうかは、他の引数を評価した結果に依存します。
式の最初のシンボルがスペシャルフォームの場合、その式はそのスペシャルフォームのルールにしたがう必要があります。それ以外では、Emacsの挙動は(たとえクラッシュしなくても)定義されていません。たとえば((lambda
(x) x . 3)
4)
は、lambda
で始まるサブ式を含みますが、これは適正なlambda
式ではないので、Emacsはエラーをシグナルするか、3、または4、またはnil
、もしかしたら他の挙動を示すかもしれません。
この述語は、引数がスペシャルフォームかをテストし、スペシャルフォームならt
、それ以外はnil
をreturnします。
以下に、Emacs Lispのスペシャルフォームすべてと、それらがどこで説明されているかのリファレンスとともに、アルファベット順でリストします。
and
catch
see Catch and Throw
cond
see Conditionals
condition-case
see Handling Errors
defconst
defvar
function
if
see Conditionals
interactive
see Interactive Call
lambda
let
let*
see Local Variables
or
prog1
prog2
progn
see Sequencing
quote
see Quoting
save-current-buffer
see Current Buffer
save-excursion
see Excursions
save-restriction
see Narrowing
setq
setq-default
track-mouse
see Mouse Tracking
unwind-protect
see Nonlocal Exits
while
see Iteration
Common Lispに関する注意: ここで、GNU Emacsのスペシャルフォームと、Common Lispのスペシャルフォームを比較してみます。
setq
、if
、catch
は、Emacs LispとCommon Lispの両方でスペシャルフォームです。save-excursion
はEmacs Lispではスペシャルフォームですが、Common Lispには存在しません。throw
はCommon Lispではスペシャルフォーム(なぜなら複数の値をthrowできなければならない)ですが、Emacs Lispでは(複数の値をもたない)関数です。