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13 メンテナーの視点

パッケージのメンテナーには多くの責任があります。そのうちの1つは、たくさんのプラットフォームでパッケージを簡単にインストールできるようにすることで、わたしたちが前に説明したマジック(Usersを参照してください)を、インストーラーとエンドユーザーにたいして働くようにすることです。

GNU gettextをディストリビューションに統合できるようにする方法はたくさんありますが、このチャプターではそれらを総括的にカバーすることはしません。かわりにGNU標準、さらにはGnits標準にしたがった、多くのフリーソフトウェアディストリビューションで利用可能なアプローチの詳細について議論します。なぜならGNU gettextは、GNUプロジェクト全体のインターナショナリゼーションを助けるのを目的としているので、多くの有用でフリーなパッケージが対象となるからです。そのためこのチャプターでは、すでにconfigure.acがあり、GNU Autoconfを使うパッケージを対象とします。

それにもかかわらずGNU gettextは、GNU標準やその類にしたがっていないフリーパッケージにたいしても有用です。そのようなパッケージのメンテナーは自分の想像力と独創力によりディストリビューションを組織化する必要がありますが、gettextはすべての状況で動作するでしょう(そしてそのようなパッケージはたくさん存在します)。

gettextのメソッドは現在安定しているとはいえ、gettextの各バージョン間でちょっとした調整は必要になるでしょう。そのため、このチャプターの内容は、新たなリリースによる変更にしたがって読み替える必要があります。