1 List Processing

初めて学ぶ人にとって、Lispは奇妙なプログラミング言語です。Lispのコードの中にはいたるところにカッコ(parenthesesl: 丸括弧)が存在します。Lispという名前は“Lots of Isolated Silly Parentheses(互いが遠く離れた位置にある馬鹿げた大量のカッコ)”を意味していると主張する人たちさえいます。しかしこれは不当な主張です。LispとはLISt Processing、すなわちカッコの間に配置されたリスト(list)、あるいはリストのリストを処理する、リスト処理のためのプログラミング言語を意味しているのです。カッコはリストの境界をマークするためのものです。リストの前にアポストロフィ‘'’ (Lispではシングルクォート(single-quote)と呼ばれる)が前置されているリストもあります¹。リストはLispの土台です。