Emacsがグラフィカルなディスプレイ(たとえばXウィンドウシステム)で開始されたときは、システムレベルのグラフィカルな表示領域(display region)を占有します。このマニュアルではこれをフレームと呼び、“ウィンドウ”という言葉はフレームでバッファーを表示する部分のために使います。フレームには最初1つのウィンドウが含まれていますが、これを複数のウィンドウに分割することができます。フレームには通常、メニューバー、ツールバー、エコーエリアも含まれます。
追加のフレームを作ることもできます(フレームの作成を参照してください)。同じEmacsセッションで作られたすべてのフレームは、背後にあるバッファーや、その他のデータにアクセスします。たとえば1つ以上のフレームで表示されているバッファーは、あるフレームに表示されているものに変更を加えると、即座に他のフレームに反映されます。
C-x C-cとタイプすると、現在表示されているすべてのフレームを閉じて、他に表示されているフレームがなければ、Emacsセッションを終了します(Emacsからのexitを参照してください)。選択されたフレームだけを閉じるには、C-x 5 0(これはoではなくゼロです)とタイプします。
このセクションでは、グラフィカルなディスプレイに特有の機能(特にマウスコマンド)と、複数フレームを管理する機能について説明します。テキスト端末では、これらの機能の多くは利用できません。しかしテキスト端末で複数のフレームを作ることは可能です。そのようなフレームは1度に1つだけ表示され、テキスト画面全体を占有します(テキスト端末を参照してください)。テキスト端末の中には、マウスを使うことが可能なものがいくつかあります(GNUおよびUnix systemsでこれを行うには、テキスト端末でのマウスの使用を、MS-DOSでこれを使うには、 MS-DOSでびマウスの使用方法を参照してください )。メニューはすべてのテキスト端末でサポートされています。